不妊外来

社会的卵子凍結

卵子凍結とは

卵巣から採取した卵子を将来の妊娠に備えて凍結保存することを卵子凍結と言います。
卵子はまだ精子と受精させる前の段階なので未受精卵とも言います。多くは未婚の女性が対象となります。

・医学的卵子凍結
悪性腫瘍などに罹患したが方がその治療を行うことにより卵巣機能が低下する可能性がある場合に妊孕性を温存するために凍結する「医学的適応」によるもの。

・社会的卵子凍結
健康な状態でありながら加齢などにより生殖能力が衰えてきてしまい子供ができない状態になる前に凍結する「社会的適応」によるものがあります。

日本産婦人科学会による動画はこちらから

社会的卵子凍結のメリット・デメリット

メリット

・将来の妊娠確率(体外受精の成功率)アップが期待できる
卵子は年齢とともに老化、減少していきますので妊娠確率や流産率というのは、年齢が上がるごとに高くなってしまいます。
もしも若い卵子を用いて体外受精をした場合は、40代でもその出産率は20代と大きく変わりません。

・不妊治療にかかる費用を抑えられる可能性がある
卵子が若い方が流産率も低いため、結果として妊娠・出産にいたる確率も、凍結卵子の方が高い可能性があります。
「若いうちに凍結している」ということがひとつの安心材料にもなるので、トータルの費用面・身体面・精神面の負担が少ない可能性もあります。

デメリット

・卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や採卵による腹腔内出血の可能性がある
排卵誘発・採卵を行う過程で、副作用が起きる可能性があります。

・将来の妊娠を保証できない
卵子凍結は将来の妊娠を保証するものではなく、将来の妊娠の可能性を高めるための方法です。

当院の社会的卵子凍結について

当院は卵子凍結保管サービス「Grace Bank」と提携して卵子をお預かりいたします。
年齢に制限はありませんが、少しでも若い時点の卵子を凍結することで妊娠率が上昇します。
また、妊娠・出産に関するリスクは母体年齢とともに上昇するので、凍結卵子を使用する際には担当医と相談しましょう。

流れ

    1. ①初診前に卵子凍結保管サービスGrace Bankに会員登録(登録はこちらから)
    2. ②初診:感染症検査・AMH検査をします。患者様のご希望のタイミングで次の段階に進みます
    3. ③月経開始3日目以降、卵子育成、排卵誘発のための自己注射
    4. ④月経9~10日目ごろに診察(卵胞の発育により数回必要な場合あり)
    5. ⑤卵胞発育を確認し、採卵決定
    6. ⑥採卵、卵子凍結(採卵は、痛みのないように静脈麻酔下で行います)
    7. ⑦Grace Bankにて保管

    料金

    ●卵子凍結費用 400,000円(税別)
    《費用内訳》
    ・各種検査 (感染症・ホルモン検査・超音波等)
    ・排卵誘発剤 (注射・内服薬等)
    ・静脈麻酔
    ・採卵費用
    ・凍結費用
    ・初年度保管費用 ※2年目以降の保管費用は、個数に応じて費用がかかります。

    ●卵子凍結保管費用(2年目以降)
    10個まで:40,000円(税別)
    11個以上:70,000円(税別)
    ※凍結した卵子の保管費用は2年目以降に発生いたします。
    ※保管費用は採卵ごとにお支払い頂きます。

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